皆様、お久しぶりです。
主宰の鳥居です。
ご報告が遅くなってしまいましたが、舞台『忘却の彼方で再会を』無事終演することができました。
改めて応援そして、劇場に足を運んで下さった全ての方に感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
時が経つのは早くて終演してからもう1週間ほど経ちました。
素敵な出演者・スタッフはもう別の現場へと移りまたいつもの日常に戻っています。
劇団員が皆、ブログを更新している中で、本作品のことに触れているので僕も少し触れたいなと思います。
※以下で書いてあることは、僕がこの作品を作るにあっての個人としての考え・想いであることをご了承ください。
今回、『愛』をテーマに物語を構築していきました。
何よりも1年半前程に頭をよぎったララのような少女に導かれ、この作品作りは始まったわけですが。
今まで僕の団体の作品をご観劇頂いていた方にとってはとても本公演は新鮮だったのではないのかなと思います。
なぜなら、今回は僕が今まで劇団公演で上演してこなかった作風や演出だったのです。
また、僕はどうしても今回ノアという人物をはじめから主役として確立したくはなかったのです。
人間はそう簡単に変化することは出来ないと僕は考えています。
だから、じっくりと微々たる人間の変化の挑戦でした。
でも、これは物語。フィクションです。
明確なドラマが生まれないと面白くはない。
だから、後半から劇的なドラマが怒涛に繰り広げられあの最後を迎えるわけですが。
とにかく今回はそれぞれの登場人物の情報や過去を多く描きませんでした。
なぜなら、エイダという街の日常を観劇していただきたかったのです。
僕らの日常もそうですが、例えば電車の隣に座っている人の生活感や過去のこと思想など全てがわかるわけじゃないです。
それは、友達や恋人、家族出会ったとしても。
でも、僕らはそれをあまり気にせずに今を生きています。
エイダという街という大きな世界観の中にもそれぞれの日常・生活が存在するわけです。
それぞれの登場人物の物語をピックアップするのは、今回僕が挑戦したいことではなかったのです。
そして、何より今回ローブを来た人々が何回も登場したと思いますが、彼らは彼らの生活があり、それぞれに感情がしっかりあります。
日常の中の断片的な部分のみを繋ぎ合わせた写真のような物語。
そういう部分ももし、何かの機会があれば観てもらえたら幸いです。
細かく細かく補足すれば、まだまだあるのですが、それはまた別の機会に。
とにかく今回、本当に多くの人に助かていただきました。
誰かが少しでもズレたら崩壊してしまうようなそんな挑戦でもあったと思います。
そんな中で、本当に劇団員に助けられました。
劇団員全員ズタボロでしたが、それでも千秋楽も終えることが出来ました。
仲間という言葉が、現代にあっているのかわかりませんが、本当に貴重でかけがえのないものだと深く感じます。
1人の力じゃどうにもならないことを2人なら3人なら4人ならとまだ見ぬ可能性を示してくれる。
人間って本当に支えられて生きているんだなと。
大変な時1人では本当に生きていくことは出来ないんだなと。
欲を言えば、もっと劇団員にお芝居を楽しませてあげたかった。
僕の力不足です。
だから、今回の舞台含めて、一緒に舞台をつくってみたいと思った人は声をあげてほしい!
そして、劇団員(俳優・制作・クリエイター)を増やしたい。
小さな小さな演劇団体が5年後10年後生きていけるための力をつけたい。
それが切実な僕自身の願いです。
ともあれ、諦めない限り舞台を続けることは出来るわけです。
続けていけば、また再会することもできるはずです。
ノアとララのように。
その再会を夢みて、今日も稽古に行ってきます。
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